起業家たちの物語と分析の枠組みから、あなたに何が見えるだろう？──『ニューリテール進化論』監訳者・高津尚志による序文
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IMDで教鞭を執る、ウィンター・ニー（Winter Nie）とマーク・グリーヴェン（Mark Greeven）の両教授らによる共著『ニューリテール進化論（New Retail Evolution）』（英治出版）が刊行されました。
本書のテーマは、中国における小売革命です。アリババの創業者である馬雲（ジャック・マー）が、「ニューリテール」という新しい概念を提唱したのは2016年のこと。以来、中国の小売業界は劇的な変化を遂げ、技術革新や消費者の行動変容、そして小売業者の経験値とともに現在も加速度的発展を遂げています。
その来し方と現在の活況ぶり、さらに未来への展望を、様々な成功者のエピソードや証言を交えて多角的に紹介。ニューリテールの発展、それを支えた主要企業を「進化論的な視点」（著者コメント）で検証します。
今や世界の小売業界に多大な影響力を及ぼすまでになった中国。その動向を長年にわたり詳細に調査・分析した本書は、小売業界の経営者のみならず、デジタルイノベーションや顧客中心主義を目指す経営者、起業家、さらには若手ビジネスマンから新興国の政策立案者に至るまで、幅広い分野の人々が学びやインスピレーションを得られる内容です。
内容は12の章から構成。最初の4章（パート1）では中国でニューリテールが出現し、発展するきっかけとなった4つの基盤を紹介。第5〜9章（パート2）では、ニューリテールの5つの段階について解説。そして第10・11章（パート3）では重要な学びを整理・要約します。
各章は独立した形で書かれ、最初の章から通して読むことはもちろん、章ごとでも、関心のあるテーマだけを拾って読んでも十分にご理解いただけます。また、「読み物として楽しめるよう配慮」（著者）されていることも出色です。
著者からのメッセージ
「（本書は）ニューリテールの進化の説明で終わりにしない。私たちの10年に及ぶ研究と個人的体験に裏打ちされた視点を提示する」
「中国ニューリテールのイノベーターたちを戦略・組織の面から解読する体系的アプローチが、私たちの視点を作っている」
「中国小売イノベーターがとった組織・戦略上の具体的な選択について理解を深めることに重きを置く」
（本書より抜粋）
著者について
ウィンター・ニー：中国出身。長年米国で学び、サービスマネジメントの研究・教育に従事しました。2006年にIMDに参画、英・タビストック人間関係研究所やスイスのユング派分析家協会でも学び、「リーダーシップと組織変革」の教授に就任。成熟市場と成長市場の双方に精通しています。
マーク・グリーヴェン：オランダ出身。ロッテルダム大学で経営学の修士号と博士号を取得。中国語も習得し、中国で研究や教育、コンサルティングに従事。これまでアリババやハイアールといった革新的中国企業、バイエルやダイムラーといった多国籍企業双方との仕事を経験しました。企業イノベーションの加速やデジタルビジネスの変革で、不確実性の時代においても成功を導けるビジネスエコシステムの構築をテーマに掲げています。
IMDについて
IMDは世界トップクラスのビジネススクールです。スイスとシンガポールのキャンパスを拠点に、独自の経営幹部教育を世界で展開。日本でも数多くの企業変革と経営幹部の成長を支え、信頼を築いてまいりました。競争力やデジタル変革、ガバナンス、持続可能性等々、経営判断を支える先進的な調査研究にも取り組んでいます。
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本件に関するお問い合わせ先：
IMD 北東アジア代表 高津尚志 電話：03-5219-1389 Eメール: [email protected]
