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【OWP Day 1】
グローバル化終焉?への見方を覆す
「大変革」の兆し

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IMDの旗艦プログラム「OWP」(Orchestrating Winning Performance)が26日、スイス・ローザンヌのIMDキャンパスで始まりました。今回は47カ国から450人のビジネスリーダーが集い、5日間の日程で世界の潮流を体感し、ビジネスの最新戦略を議論し、学びと対話を重ねます。日本企業も、5社が10~30名の社員をぞれぞれ派遣。様々な国籍からなるメンバーが参加しています。

Jean-François Manzoni学長とDidier Bonnet教授を司会とする参加者の歓迎イベントから、一日がスタートしました。

次に、ジュネーブ国際高等問題研究所教授(IHEID)の Richard Baldwin教授が「グローバル化は終わったのか?」と題する基調講演に登壇。「グローバル化は今、第三の大変革のさなかにある」と投げかけました。

Baldwin教授は、統計データをもとに、工業製品などのモノの貿易からサービスの貿易への移行を指摘。主力のモノの貿易が2018年以降伸び悩む一方、サービスの貿易の成長は加速、新興国の存在感が増しているといいます。

その中で着目するのが、企業向け「中間サービス」の貿易。人事、会計などコーポレート業務の外注化や、それらを集約させた「シェアードサービス」などです。先進国での需要が高い領域で法規制が少ない上に、質の良い教育制度のある新興国で、優秀な人材も豊富だといいます。

こうした構造的な変化を背景に「才能ある低賃金の労働者を持つ国々が、サービスの輸出に参加できるようになる」とBaldwin教授。「製造業からサービスのバリューチェーンへ。工場や産業機器、技術から、都市、サービス、教育のありようへ。何億もの人々が豊かになるにつれ、彼らがたどる発展の道のりは、これまでの25年とは異なるものになるでしょう」

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